現代病の一つである脳血管疾患についてご紹介します。
脳梗塞とは脳の血管が何らかの原因で細くなるか、つまってしまうことにより血流障害が生じ、その血管から血液を供給されている脳が壊死(えし)してしまう状態です。
脳梗塞や脳出血など脳血管障害の死亡率は現在のところ、ガンなどの悪性新生物、心疾患に次いで第3位を占めています。
突然または数時間以内に神経脱落症状が出現した場合に、脳梗塞が疑われます。
一般的には障害側の脳と反対側の半身に症状がでます。
左の側頭葉の障害では失語症が生じ脳幹部の梗塞では重篤な意識障害が生じ生命危機に瀕することがあります。
脳梗塞の急性期では、血栓を溶解し血流の再開と脳循環の改善が最も大きな課題となり、パターンに応じた治療薬が選択されます。
脳は梗塞を起こすと腫れてきます。
これは「脳浮腫」と呼ばれ発症後1〜2週間でピークとなり、予後を大きく左右するためこの時期の脳浮腫の管理が重要になります。
麻痺した手足は放置しておくと固まり廃用症候群になってしまうので、血圧が安定していればなるべく早期にリハビリテーションを開始します。
慢性期に入ったら、後遺症に対する積極的なリハビリテーションと再発防止のための治療が中心となります。
梗塞を起こしてしまった脳の部位・広がりにより予後はそれぞれ異なります。
より広範囲、生命活動をつかさどる脳幹、出血性梗塞は残念ながら予後不良となる可能性が高くなります。
現在では発症後3〜6時間が「ゴールデンタイム」とされており、発症したらなるべく早く専門医を受診すること、繰り返すTIA発作(1度脳梗塞症状が現れても24時間以内、もしくは数分以内にその症状が完全に消失するもの。
脳梗塞の前触れとして重要)のある場合も心臓、内頸動脈病変も含めての精密検査を受けることが肝要です。